父の勲章
何でもらったのかはわからないのですが、うちの父は天皇陛下から勲章をもらっていま
す。
家の中に(すごく小さな家ですが)大きな額にその表彰状?が飾ってあります。
たぶん、父にとって、父の生涯にとって大変偉大なことなんだろう。
人生に何をなしたかと問われたら、私は何もないのですが
父にとっては、たぶん勲章をもらったことが大きな心の支えなんだろう。
それは十分に分かるのですが、
でも、来る人来る人にそれを自慢して、話すのが恥ずかしい。
認知症(認定1)になっているので、本人は誰に話したかももう忘れているのだと思うのですが
病院に入院しても、回診に来た先生にも話すし、
家に遊びに来た若い世代の人にもわざわざ2階に上がってきて、それを言うのだ。
受勲者手帳(?)を買ったときもわざわざ2階まで来てそれを客に見せるし。
「能ある鷹は爪を隠す」って言うじゃないですか。
勲章もらっても何も言わずに黙っている人の方がカッコイイと思うのです。
ノーベル賞もらっても、それを鼻にかけない先生はたくさんいるのに、と思ってしまうのです。
私は勲章なんて一生もらえないでしょうが、それでも誰彼構わずに自慢するのは
やめて欲しい。
終いには、「オレが勲章もらったから、周りの人は、そういうことするんだ」とか言ったり。
いい加減にしろや。
黙っている方がどれだけかっこいいかわかんないのかなぁ。
誰彼に自慢している勲章って薄っぺらい。
薄っぺらに見えるだけだよ。
額に飾って、もう黙って黙々と生きて欲しい。
ペラペラの勲章にしないで欲しい。
勲章を持っていない娘からの願いです。